最終更新日:2015年6月5日

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会議結果 

次の附属機関等の会議を下記のとおり開催した。

附属機関等の名称

 平成27年度第1回みよし市文化財保護委員会

開催日時

 平成27年5月13日(水曜日) 午前10時00分から午前11時25分まで

開催場所

 みよし市役所2階201会議室 

 

出席者

 

(委員長)石川芳秋

(委員)岡本洋子、鈴木昭、鈴木睦子、酒井孝芳

今瀬教育長

(事務局)

 塚本教育部長、鈴木教育部次長、酒井文化振興専門監、神谷資料館長、林資料館副主幹、嘉見資料館主任主査、塚本資料館主査

次回開催予定日

 ―

問い合わせ先

 教育行政課資料館係 担当者名 林

 電話番号 0561-34-5000

 ファックス番号 0561-34-5150

 メールアドレス shiryoukan@city.aichi-miyoshi.lg.jp

下欄に掲載するもの

議事録全文

要約した理由

審議経過

【議事】

 1.平成27年度資料館事業概要及び事業計画について

 2.平成26年度入館者等状況について
 3.その他

 

 <典礼>
ただいまから平成27年度第1回みよし市文化財保護委員会を開催いたします。文化財の保護委員会の会議は、みよし市附属機関の設置及び運営に関する要綱に基づき、個人情報に関わる事案の審議以外は公開することとなっております。
それでは教育長よりご挨拶をお願いいたします。
<今瀬教育長>
おはようございます。台風一過というには少し白い雲も出ておりますが、さわやかな風、新緑の季節となりました。大きな被害もなく、子どもたちも無事下校したようで一安心しております。文化財保護委員会の皆さまにおかれましては、本年度第1回目の委員会へのご出席、ご多用の中ありがとうございます。いつも本市の教育行政等に多大なるご支援ご協力いただいておりますことをこの場をお借りいたしましてお礼申し上げます。昨年は石川家住宅が無事オープンいたしまして、その後も多くの見学者がおり、またイベントもなかなか好評のようです。オープンまで大変ご苦労いただいたわけですが、オープン後も市民の皆さまに愛される施設となっております。文化財保護委員の皆さまにはご存知の通り、文化財の保護と活用に関わる重要な事項を審議・決定していただくわけでございます。本年度も会議を2回、研修を3回予定いたしておりますのでよろしくお願いいたします。今年は大きな事業といたしましては、資料館のリニューアルを考えております。今は入るとお化け屋敷だと、子どもたちも言っているわけですが、古窯の展示を1階に持ってくるということで、今年度設計、来年度工事を予定し、また生まれ変わる一つの転機になるかと思っております。ただいま「花と緑の古陶~古代みよしを彩った、花文と灰釉の世界~」ということで企画展を行っておりますのでよろしくお願いいたします。今回の会議に際しては、本年度の事業概要などの協議をお願いするものでございます。その他酒井家についてや代用梵鐘、戦時中のコンクリートの梵鐘についてもご検討いただいてご意見をいただくということもあります。良い方向に向けて市教委も頑張っていきたいと思いますので、色々な意見を参考にさせていただいて進めたいと思います。本日はよろしくお願いいたします。
<典礼>
ありがとうございました。それでは石川委員長ご挨拶をお願いいたします。
<石川委員長>
ご無礼いたします。私どもの任期の後半の年度になりました。昨年度と同じように色々とご審議あるいは活動をよろしくお願いいたします。先ほども温帯低気圧の話が出ておりましたけれど、昨日はずっと台風5号の話でもちきりでしたが、今日は5月13日ですので、五月晴れ、あるいは風薫る5月などと言うような言葉が、いまでは遠くに行ってしまったような感じがします。今日のニュースを見ていたら、東京では最高気温が30度、名古屋では28度、熱中症に気を付けてください、そんな話が出ておりまして、なんか天気がおかしいな、台風も6号になっておかしいなと思っていたら、今朝ですか、岩手沖で地震があって、みよしも震度1だったそうで、岩手からみよしまでかなり距離があるわけですが、たまたま震源が深かったから広範囲になったと思います。地震といえば、ネパールの方で再び大地震が起きましたし、近くでは大涌谷、私ども何回か行ったわけですけれど、黒い卵を食べながら美味しいねと、そんな話をしておりましたが、天気がおかしければ地球もなんかおかしくなってしまった、そんな昨今です。私ども保護委員の仕事といえば、文化財の保護・保存、そしてその方針、考えを皆さんに持ってもらう、あるいは文化財の発掘というのが大きな仕事でありますので、そういう任務を再び私ども心得て、この文化財行政に異変が起きないように、天気や地球と同じような異変が起きないように、実り豊かなこの1年でありたいなと、そんなことを希っております。どうぞよろしくお願いをいたします。
<典礼>
ありがとうございます。申し遅れましたが、本日久野委員は欠席であります。鈴木昭委員は少し遅れるということですので、よろしくお願いいたします。それでは会議をはじめたいと思います。これより会議の取り回しを石川委員長にお願いいたします。
<石川委員長>
今日は久野委員がご欠席、鈴木昭委員は遅れて見えるということですが、過半数を超えておりますので、この会議は成立いたします。なおこの会議は、公開ですが傍聴者はありません。会議録への署名は委員長が行います。それでは議題1平成27年度資料館事業概要及び事業計画について説明をお願いします。
<事務局>
それでは平成27年度資料館事業概要及び事業計画についてご説明させていただきます。2ページをご覧ください。平成27年度組織と事務概要でございます。昨年と変わりました点では、東日本大震災に伴う職員派遣により塩竈市に派遣されました嘉見主任主査が4月より資料館へ復帰してまいりました。また任期付き職員の野々山禎久主事が一般非常勤に、再任用の原田主査が退職し、野々山幸生主事が新たに資料館に配属されました。職員配置につきましては館長をはじめとしまして副主幹1名主任主査1名主査2名主事2名の体制でございます。また一般非常勤職員1名臨時的非常勤職員9名を含めまして17名の体制で行っております。次に下の段、主な事業概要でございます。本年度も資料館管理運営をはじめ、石川家住宅管理運営まで12の事業を実施してまいります。3ページをご覧ください。平成27年度の事務分掌でございます。17名の事務分担が記載されておりますのでご参照いただくようお願いします。4ページでございますが、平成27年度資料館事業概要でございます。現状と課題としましては、歴史民俗資料館では文化財の保護および資料の収集、整理、保存、展示公開を行っております。課題としましては、資料館入館者の向上を図るため、魅力ある展示会やイベントの開催、石川家住宅と連携した事業を推進していきたいと考えております。2重点事業でございますが、資料館展示リニューアル事業でございます。資料館の常設展示室は開館以来33年間開館当初のままであり、設備も老朽化しております。このため照明や展示ケースなど資料への負担を低減させる設備へ更新すると共に、資料館の目玉であります古窯関係の資料を常設展示で閲覧できるよう展示室のリニューアルを行ってまいります。本年度は新たに展示する資料の選定とコンセプトプランの設計をしてまいります。続きまして3平成27年度主要事業でございます。次ページにわたって11の事業がございます。資料記載の通りでございますが、主なものとしましては3郷土芸能伝承活動発表会開催事業、これにつきましては本年9月13日(日曜日)午後1時30分から文化センターサンアート大ホールにて開催します。参加団体は次ページに記載のとおりでございます。9資料館展示事業でございますが、本年度につきましても4回、2階の展示室で企画展・特別展を開催してまいります。5月2日から春季企画展として「花と緑の古陶~古代みよしを彩った、花文と灰釉の世界~」と題しまして、平安時代の焼き物を中心に展示しております。夏季は昆虫展、秋季は伊豆原麻谷の関連、冬季には恒例のひな人形を展示してまいりたいと考えております。7ページは平成27年度事務事業実施計画です。先ほど述べました事業の実施スケジュールでございます。ご参照いただきたいと思います。以上平成27年度資料館事業概要及び事業計画でございます。よろしくお願いいたします。
<石川委員長>
ありがとうございます。特に皆さんにご意見を賜りたいのは、重点事業と展示ですが、全般通してでも結構ですのでご意見をお願いします。
<岡本職務代理>
お願いします。リニューアルに関して、大変楽しみにしております。今思い出しても、1階、2階ともに一度お邪魔すると何となく自分の頭の中で想像できます。33年間ということで、長い間の展示だった思いますけれど、今度のリニューアルに関して、古窯関係を中心に1階にというお話しで、先日鈴木昭委員が、みよしは猿投窯で日本でも指折りの有名な土地なんだということをおっしゃって、改めてみよしの良さ、素晴らしさを私自身が感じたわけです。今度のリニューアルで、全国にも自慢ができる古窯に関しては、特に重点的な展示、展示方法を含めて考えていただいて、是非リニューアルを成功させていただきたいと思います。とても楽しみにしております。
<事務局>
岡本委員のおっしゃる通り、みよしは猿投古窯の一大産地でございます。これは全国的にも知られた古窯でございますので、やはりみよしの資料館としても古窯を充実していきたいという風で、今度のリニューアルについても重点にしていきたいと考えております。
<石川委員長>
昨年大府市に研修に行った際、みよしの資料館のモデルは大府市の資料館ですよということで、そういう目で行ってみて、ちょっとびっくりしました。改築されて中がだいぶ変わっているし、新しい資料館を今建築中だと、そんな話を聞いて、みよしもいよいよそんな頃になったかなと思いました。これは大変な仕事だと思いますし、単年度ではできないと思いますので、皆さん方も何か良い展示の方法、加えて私ども研修の機会を与えられて、各地のこういった博物館や資料館を見ておりますので、それらを参考にして、委員の皆さまからどしどしと意見を申し上げていただきたいなと思います。
<岡本職務代理>
いま具体的な案を持っている訳ではないのですが、みよしに来たら猿投窯の展示が見られるということがアピールできたらいいなと思っております。
<石川委員長>
ありがとうございました。他に何かございませんか。
11石川家住宅管理事業として記載されていますが、皆さん広報でご存知のように、講座が開かれております。5月以降も開催しておりますので、参加のPRを是非お願いしたいと思います。その他、今でなくても結構ですから、また後ほど見ていただいて、何かありましたら是非事務局の方へお申し出いただきたいと思います。
以上で議題1平成27年度資料館事業概要及び事業計画を終了します。続いて議題2平成26年度資料館等入館者状況について説明をお願いします。
<事務局>
それでは平成26年度資料館等入館者状況についてご説明させていただきます。8ページが平成26年度歴史民俗資料館入館者状況総括表でございます。表の見方でございますが、縦に月別、横に市内・県内・県外の男女別、26年度その月の合計、その右側は前年度の実績でございます。二段書きの下段は団体入館者の数でございます。平成26年度の総入館者数は5,408人、昨年が5,019人ということで、389人、108%となっております。9ページは企画展・特別展ごとの入館者数の表でございます。上段が26年度、下段が25年度の実績で掲載させていただいております。比較しますと、夏季企画展では25年度より若干減少しましたが、冬季企画展のひな人形展は昨年より700人近く増加しており、企画展示全体では、25年度より増加しております。10ページは平成26年度小学校による資料館利用状況でございます。前回ご意見がございましたので、今回より資料に加えております。平成26年度は三好丘小学校をはじめ5校の見学があり、413名が資料館を見学しました。出張授業につきましては黒笹小学校で実施しております。また貸出展示につきましては中部小学校をはじめ4校で実施しております。続きまして11ページは平成26年度石川家住宅利用状況総括表でございます。平成26年11月3日より一般公開となりました石川家住宅の平成27年3月末まで、5か月間開館日数80日の実績でございます。入館者数は2,859人、1日当たり35.74人でした。下表でございますが、石川家住宅では入館者数の増進を図るため、土曜日日曜日を中心に、職員によるイベントを開催しております。紙芝居を見てみようをはじめ22件のイベントを開催しました。参加者の無いイベントもございましたが、これを教訓に趣向を変えるなど切磋琢磨してまいります。また今年度はイベントの委託や外部講師を依頼して内容の充実を図ってまいります。以上説明とさせていただきます。
<石川委員長>
ありがとうございました。何かご意見やご質問がありましたらお願いいたします。
<酒井委員>
お願いします。小学校による資料館利用実績について、北の方からの利用が多く、割に近く、中部小学校はあるけれど三吉小学校などは利用していないなと思います。生涯学習課にいて講座をやった際に大人の方でも、境川が三河と尾張の境だということを知らない。いい年の大人、僕よりも先輩の方でも、日本全国から来てみえていて知らないという現状があります。だからやはりもう少し自分が住んでいる所を子どもに知ってほしいなと思います。このあいだ福田の子どもまつりの際に、お宮でお祓いをやって、紙芝居の後に、何故三河国というかや何故境川というかなどの話を家康と信長を出してしました。今の先生方にはそういう意識が少ないのかなと思います。私が小学生の頃には人口が1万人台でした。2万人になったのは僕らが中学生の時。柳川や安倍の炭鉱離職者でこちらに入って来て、みよしが2万人になった。昭和39年から40年頃になったと思う。今は6万人いる。他所から来た人がほとんどなので、今のみよしがある、その土台、昔があって今があるということをもう少し知って欲しい。三好池があって、みよしの農家の人は愛知用水の水を使えますが、通ってくる長久手も日進も東郷も、愛知用水の水を使えない。知多半島に行くだけ。みよしは三好池を作ったおかけで使えている。役場の職員でも知らない人がいっぱいいるのではないか。三好池の勉強を小学校3年生くらいでやると思いますが、他所が使えない、知多半島とみよししか使えない、それが昔の人の先見の明だということを、暮らしやすいみよしがあるのはそういう昔の人たちのおかけだよということは、もうちょっと知らせたいので、そういう出前授業なんかもう少し考えても良いかなと思っております。是非そういうことを計画を立ててやっていただけるとありがたいなと思います。
<岡本職務代理>
入館者数が昨年よりも多いということは、皆さんの努力による実績だと思いますが、小学生もずいぶんたくさん参観しているようです。大変学校も忙しくて少ない時間の中で、やることがたくさん有ると思うのですけれど、各学校の先生、8校の先生方はこの出張授業が実際に行われていることを知っていらっしゃるかどうかということと、所蔵資料の貸し出しについて、4校の小学校が貸出をうけていますけれど、これは希望の学校なのでしょうか、それとも自主的に資料館の方から展示をされているのか、もし展示するスペースがあれば、色々な所に展示をまいて、資料館のアピールにもなるのではないかと思います。
<事務局>
貸し出しは学校からの申し出によります。出張授業は埋蔵文化財の関係で行いました。
<今瀬教育長>
出張授業は牧内先生に古窯の話を市の教育研究大会でしていただいた関連でお願いしたということを聞いております。民具の貸し出しも、学校も授業などの兼ね合いの中で国語で活用したりとか、授業で活用したりとか、三好丘や緑丘は大樹祭や緑っ子フェスタなどで活用したりということです。とても良いことなので校長会でもまたお話ししていきたいと思います。
<事務局>
郷土の歴史を子どもたちに知っていただくということで、大変有意義なことだと思いますので、これからも資料館として学校関係に発信していきたいと思います。
<鈴木睦子委員>
出張授業に関連して、黒笹小学校の子どもたちのやった展示を見たのですけれど、すごくよく勉強していて、資料館にすごい関心を持って、すごい発表を子どもたちがやっていた。とっかかりとして小学3年生の子どもたちに来ていただいて、話を聞いてというのはすごく良い刺激を貰っているのではないかなと思いました。資料館のPRにもなりますし、すごく良いことだなと思いました。
<石川委員長>
ありがとうございました。前に出張授業については発掘、古窯の方であったわけですけれど、こうして貸し出しなり出張なりの方法が昨年度取り上げられたということは、大変良いことだと思います。おそらく昨年の反省もあるだろうと思いますし、ご意見も出ましたので、それもさらに噛み砕いていただいて、やはり対象者が郷土学習で、小学3年生ということで、当然輸送のことも前から出ておりましたが、その辺も考えていただいて、より多くの方が触れていただけるようにお願いをしたいと思います。
以上で議題2平成26年度資料館等入館者状況についてを終了します。それではその他に入ります。(1)文化財保護委員研修について説明をお願いします。
<事務局>
それでは文化財保護委員会研修につきましてご説明いたします。今年度文化財保護委員会の県内研修につきましては桶狭間を視察したいと思っております。県外研修につきましては浜名湖西部湖西地区の文化財を視察いただきたいと考えております。西三河地方史連絡協議会の大会につきましては、日にちや場所は未定でございますが、時期としては11月頃かと思います。県内研修、県外研修、西三河地方史連絡協議会大会の日にちと場所につきましては調整でき次第ご連絡いたしますのでよろしくお願いいたします。
<石川委員長>
県内については、ここに書いてある通り、織田と今川の二大勢力のぶつかっている最前線ですから、当然桶狭間だけではなくて、福谷城も、その年あるいは前後に動きがあったように聞いております。福谷城、傍示本城、諸輪城、それから沓掛城はもちろんですけれど、鳴海、大高、それに対する織田方の砦、それらの動きがどんなふうだったかなということを、改めて知って、最終的には福谷城がいかに重要な位置にあったか、いかに重要な役目を果たしていたかということも改めて私ども知りたいと思いますので、この目的地をお認めいただきたいと思います。なお日にちは昨年は7月のはじめでしたが、今年は7月10日を予定したいと思います。もちろん先方やこちらの都合で前後するかもしれませんが、このあたりということでご予定いただきたいと思います。県外研修ですが、昨年も浜名湖西部に行きましたが、文字通りの西部、湖西市を中心にして、湖西市にはトヨタ自動車の豊田家の本家本元の豊田佐吉さんの記念館もありますので、その辺りを中心にしたらどうかなと思います。開催時期は10月の中頃を予定したいと思います。
それでは(2)酒井家についてご説明をお願いします。
<事務局>
酒井家につきましては資料記載の通りでございます。金比羅宮は市指定文化財となっております。酒井家は歴史のある眼科医ということで、長い間福田で開業されていました。建物につきましても、市内で最も古いと思われるものでございます。武家様式を持つ主屋をはじめ、診察棟や茶室栄松軒など貴重な建物が現存しておりますが、今後どうなるかは不透明です。当市といたしましても保存して残していきたいと考えております。将来的には指定文化財ということも考えておりますので、よろしくお願いいたします。
<石川委員長>
酒井家の文化財は貴重なものであるということで、私改めて自分の確認のためにあれこれ記したものを、参考になればということで1枚配布いたしました。酒井家の文化財については皆さん方充分ご承知のことと思います。さらに平成3,4年ですか、ふるさと会館を造るというときに、酒井家の茶室栄松軒を復元するということになりました。それと同時に三好町酒井家調査団というものが結成されました。愛知大学の田崎先生を団長として、総勢10名近くでしたか、保田ヶ池会館で結成発足があったわけですけれど、以来約10年くらいで『酒井家文書目録』など、調査団が調べたものが4冊あります。それから酒井家自身で昭和12年に『坂井遺芳』というのがある。こういう文書類なり建物も、今は金比羅宮は指定となっている。ですからみよし市にとっては、建物はもちろん、これらすべて、ちょっと他には類を見ないという建物である。文書も大切である。今ここで酒井家の文化財について、その是非をという段階ではないと思います。はっきり言って、これはみよしにとっては無くなってはえらい損失だなと思います。だからこの席では、文化財の是非ということではなく、これらを何とかして保護・保存したい、そういう面について話し合いをしたらどうかなと思います。先ほど言いましたように、私共は文化財の保護・保存というのが第一の仕事です。私も言われたことがありますが、文化財の保護・保存について、文化財保護員会は何かやっているかというお叱りをいただいたこともありますが、今日は保護・保存、そしてこの保護委員会でもって何とか市の方にお願いをしたらと思います。文書類、これも織田信長、豊臣秀吉、徳川家康の関係の文書もあります。それからやはり地域の文化人として、特に利承、利亮は文化人として地方の文化の向上に活躍されております。それは資料館で何回か展示会をやっておりますので、皆さまご覧になったと思います。是非話し合いの的を保護、保存をお願いすること、それに向けてお話し合いをしていただきたいと思います。ただし類似の問題がまだほかにもあります。例えばこれも市指定になっております愛知大学の古窯黒笹90号窯の保存、それから福谷城、先ほど福谷城の重要性に触れましたが、福谷城跡の整備、この2点は確かに大事ですけれど、時間的にはちょっとゆとりがあるようですので、酒井家だけに今回は絞って話をいただきたいと思います。ご意見をお願いします。
<酒井委員>
石川委員長が今言われた通りだと思います。で、みよしにずっと住んでいて、わが家は享保年間から位牌があります。同じ酒井になっておりますけれど、たぶん明治の初めに酒井を貰った。明治元年の頃に名古屋西の日置村の見性寺から井ヶ谷の見性寺に6軒50両で売り渡されている。井ヶ谷の見性寺が50両で買ったという古文書があります。それまでその人たちには苗字がついていないので、その後に酒井だとか近藤になったんです。たぶん推量からすると、酒井家がこちらに新田開発に来るときについてきたのがうちの先祖だったんではないかと思います。みよしの現状を見ると、みよしは割とお金があったものですから、どんどん古いものを壊していったので、古いものが残っているのが少ない。石川家などはある意味出ていったからある程度残っている。酒井眼科もそうです。お医者さんで金が有ったからもっと替えてしまった筈なんだけれど、知立に出ていったからそのまま残っている部分も多くて、偶然だけれどすごい、残す必然的なものだったと思う。うちの親父が子どもだった頃、境川で花火の不発を触っていた際に破裂して、酒井眼科に運ばれて診察を受けた。うちの親父はたまたま無事だったということで、その治療を受けた診察棟なんです。昔の新聞にその記事があると思いますが、大正7年生まれですので、大正の終わりか昭和の初めに境川でそういう花火の爆発事故があった。私もしょっちゅうかかっていて、久子さんに顎を縫ってもらったりとかしています。委員長の資料に診察棟が書かれていて、今まではどちらかというと金比羅宮だとか主屋だとかの話が多かったのですが、新しいのですけれど、お医者さんの診察棟が残っているのは無いわけです。ほとんど手を加えていないと思います。お医者さんはふつう金があるから古いものは替えてしまうのですけれど、ある意味では医学的な価値も高いと思うので、全体を是非、市も財政的に苦しくてお金もなかなか出せない面もあるかと思いますけれど、何とか残してもらえればと思います。福田は何にもないのです。保育園も閉園になってしまって、外に出してしまってそこを福田のために使えていないので、税金を払っている立場から見ると、福田は文化的な恩恵を受けていない。北部の人から悠学カレッジからサンアートまで歩いていくのに遠いと怒られたのですが、福田はそれぐらい歩かないとさんさんバスに乗る所までいけない。そういう所です。地域の人も酒井家の中に入って見せてもらうという機会がなかなかないもので、大事なことを知らないのですが、是非地域の人と色々なことをやりたいなと思っております。石川委員長が言われるとおり、ここをバラバラにしてしまったらみよしで価値のあるものがなくなってしまう。石川家みたいな一般的な住宅はまだあると思うんですが、こういう特殊な住宅は無いと思う。僕はゆくゆくは、資料館をあそこに造ると良いと思う。資料館をあそこに造って、展示場所を造って、主屋をメインとして、展示施設を造れば、お客が呼べる施設になると思う。福田の人でも金比羅宮を開けて中を見たことがある人はほとんどいません。うちの親父も96年住んでいるけれど見たことがない。生涯学習課でやった講座に出た福田の人は初めて見たけれど、それ以外の人は見たことがない。このあいだウォークラリーをやったので頼もうかと思ったが時期が来てしまった。門から中は覗けるけれど、福田の人はあの前を通っても、案外地元というのはその大事さを分かっていないというのも多くて、是非大切なものだということを分かってもらえるようなことができればやりたいなと思っています。
<石川委員長>
石川家の場合は所有者が後の処理を、早くに表明されていました。私ども建物についても或いは中も、何回か見させてもらいましたけれど、今回は先ほどお話のありましたように所有者のご意向がまだはっきりしていない。表明されていない。金毘羅宮が指定だということは知っているけれど、中はどうなっているか、栄松軒はどんな風か、それも知らない私どもに、保存の話をというのは、ちょっと酷かもしれませんけれど、もしも何らかの方法で今のまま保存されるということであれば、石川家の場合はゆっくりと見させてもらって、市の指定文化財ということに相成ったけれど、今回の場合はとてもではないがそんな余裕がない。もし保存の表明があれば、例えば登録文化財という制度が皆さんご承知のようにあります。指定の場合にはいろいろ制約があるけれど、登録の場合は、とにかく建造物にしても、主に建造物ですけれど、50年以上経っていれば、所有者の届け出によって多少の審査はあるけれど、ほぼ認められてしまう。ご存知の通り、名古屋テレビ塔もそうだし、豊田でいけば青少年の相談所もそうだし、それから三河線の広瀬駅の駅舎も登録文化財だそうです。あるいは足助のトンネル、伊勢神トンネル。そういうことで、申告すれば即そういう方法も取れるのではないかなと、そんな状況ですので、色々先ほどもご意見ありましたけれど、他の方どうですか。保護・保存の働きかけ、もちろん市の方は何らかの方法をやっていていただけると信じております。先ほど言いましたように保護委員会で何とか保護してほしいという申し入れとか、意見書の提出をできればと思います。
<塚本教育部長>
ありがとうございます。今日ここである程度お話を練っていただきたいのですが、最初に言われた通り個人がどうされるかというのが一番ですが、皆さんで意見書を出していただくというのは良いことだと思います。市の動きを説明させていただきますと、市内で唯一武家の薫のする建物ですし、中にある古文書、お駕籠もあると聞いています。武士の薫が唯一残るところ、何故かといえば、お城があるわけではない。福谷城は戦国時代の山城で、古文書とかは残っていない。軍医を務めた医療関係の資料も残っている。その他色々なものが残されていて調査する価値があるということで、市長にまず、酒井家に対して保存してもらいたいし、寄付をしてくださいという申し出をしても良いですかと聞いたところ、教育委員会が保存していかなければどこが守っていくんだということで、市長からはそういう風に話していきなさいということになり、酒井家に対して寄付してください、耐震もこちらがやりますし、残していかせてくださいと話しました。その後は6月中旬頃にまた話があるということです。財政には予備費を使わせてもらうですとか、登録文化財制度ですとか、保存の意見書をいただきなが進めていくということでも、やれるかなと思います。是非酒井家は貴重な江戸ないし武家の薫を唯一みよしで残すものですので、残してくださいと言うことでお願いしてあるというところです。
<今瀬教育長>
教育委員会として保存をしたいということで、ご寄附いただけないかという話はしてあります。向こうからその返事をいただいて、そこからまた動いていくということになります。まだ予算措置はしておりません。相手のお話を受けてから、どう予算を使っていくか、どのように保存していくか、ということが動いていきます。相手がダメだということもありますので、いずれにせよあちらのお返事を待ってから動くということになります。その時には急きょお集まりいただくか、ご意見いただくことをしていかなければならないと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
<石川委員長>
わかりました。ともかく先方はまさに検討中ということで、あまり先走ってもいけないですけれど、市の方も保存という意向だということで、私どももそれがわかれば良い。
<今瀬教育長>
委員長がおっしゃいましたように、まさにみよしの宝だということで、今残せなかったらもう残せないです。活用とかは後にして、とにかく残さないといけないというのは共通理解だと思っています。
<石川委員長>
お聞きのとおりですので、はっきりと決定的なことはもちろんこの場では申せませんが、市に対して保存のお願いをする意見書を出すということで進めます。只今の武家屋敷云々というところ、あんな玄関のある家はもう1軒もない。委員会としてはとにかく残したいということだけを申し上げておきます。それが今日の結論ということにいたします。
次に(3)代用梵鐘について説明をお願いします。
<事務局>
戦時中金属類の供出に、お寺の梵鐘もその中に含まれておりました。外された鐘楼はバランスが悪くなる為、石やコンクリートで作られた代用梵鐘がつるされました。本市でも打越大覚寺にコンクリート製の代用梵鐘が残されています。この梵鐘について平和遺産として展示してほしいという意見もございますが、非常に貴重な資料であると考えています。委員の皆さまのご意見をお願いしたいと思いますのでよろしくお願いいたします。
<石川委員長>
大覚寺の駐車場の横に今も置いてあります。私も前々からこれは貴重なものだなと、感じていました。しかしこれは全くの個人的な思いです。金属類の供出ということがここに書いてありますけれど、町制40周年のみよしの写真集、あれを見ていたら、ちょうど昭和18年の、あれは秋だと思います、みんな服を着ていましたから。改めて皆さん見ていただきたいと思います。大きいのから、いわゆる半鐘、小さいのまで40個くらい並んで、その前にご住職、それから個人の家でないでしょうか、仏具を出した人、コの字型に関係者が4、500人くらいいらっしゃるんではないかな。そういうことが昭和18年にあって、この問題が出てきたと思います。文化財保護委員という立場でコンクリートの梵鐘を見た場合に、確かに歴史的な遺産であることはわかる。例えば昭和のおもちゃだとか、昭和初期の生活用具だとかを資料館の展示でやっている。あれも長い歴史の中の生活状態の一コマということで、歴史的遺産といえば遺産には違いないけれど、文化財保護委員ということになると、歴史的遺産であると同時に、文化財としてこれは価値があるかという、当然そういう見方になる。文化財という目で見ると、このコンクリートの梵鐘は、分類は工芸になる。工芸物です。ということになると、果たして美術工芸に入るかということになると、私は入らないのではないかな、とそういうことになります。ご意見を承りたいと思います。
<岡本職務代理>
お申し出があった際には、とありますが、その脈はあるのですか。
<事務局>
実は平和を願うみよし市民の会から、平和啓発のシンボルとして展示していただきたいというような請願が出ております。
<塚本教育部長>
平和を願うみよし市民の会は平和活動をやってみえます。田原市などでは資料館に展示してあるということです。ここで決定したことを総務課へ報告すればその文章を返すと、そうしたら向こうが何と言ってくるかということです。市長とも相談しており、市としてはその場に置いておいてもらうのが一番かなと考えております。そこに置いておいて来た人に説明する。どうしてもいらなければ壊してしまうことになりますが、運んできてもらえれば、歴史的遺産としては価値がないとは言いませんので、こちらでいただいても良いと、資料館では考えております。この委員会で決定してもらうのは、文化財としての価値があるかどうかで、私どもはそれを平和を願うみよし市民の会に報告しますので、よろしくお願いいたします。
<石川委員長>
梵鐘を残すことによる利用は、さっき言ったように、歴史の一コマであるという、それしか利用の方法は無いと思う。他に何かこれが利用されるというのは、ちょっと筋が違うのではないかと思います。資料館の前に赤いポストが置いてある。あれはこんなものを使っていた時期があるということで、別にあれでもってどうこうという、そういう利用の仕方をしていない。こんな時期があったなと。梵鐘ももし移動することが出来たら、赤いポストの隣に置くという利用しか考えられないのではないかなと思います。
<塚本教育部長>
現地まで運んできていただければ、先ほど委員長がおっしゃられたとおり、置いておくことになると思います。貴重なので他の場所にしまっておくということはしません。先ほどおっしゃられた通り、工芸品としての価値は無いということで文化財としての指定はしない。鐘楼が傷んではいけないのでぶら下がっていた。戦時中に金属の供出があったという事実を示すのみです。
<酒井委員>
本来からいえば、鐘楼と対になるもので、鐘楼の横に置いて、何故あるのかという展示をするのが一番よくわかる。資料館に持ってきてもあまり意味がないと思います。
<鈴木睦子委員>
そうだと思います。
<石川委員長>
私も、これはお寺にとっては貴重な宝物だなと、仏像と一緒に寺宝として残しておく。大覚寺は良いものを残しておいたな、また良いものを作ったなとなる。これは作るのも大変だ。あの駐車場にはもう一つは大澤界雄さん、陸軍中将の碑も立っている。その横にこれもある。とにかく寺宝で、一番あそこなら梵鐘も喜ぶのではないかなと思う。そんな結論でよろしいでしょうか。
<全委員>
良いと思います。
<事務局>
ありがとうございました。
<石川委員長>
予定した議題をすべて終了しましたので、以上で保護委員会を閉じたいと思います。
<典礼>
ありがとうございました。以上で平成27年度第1回文化財保護委員会を終了いたします。

 

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