風水害に備える
台風や大雨などは毎年必ず発生し、日本各地で大きな被害が出ています。風水害は最も身近な自然災害であるため、日頃から注意しましょう。
また、風水害による被害の危険度はわずかな地形の差などで大きな差がでることがあります。そのため、危険度を自己判断できることが重要です。
大雨
梅雨や台風以外にも、近年では突発的で局地的な豪雨、いわゆる「ゲリラ豪雨」の発生が増えています。雨のシーズンには常に気象情報に注意しましょう。
避難所の確認を
- 大雨で直接家が壊れたりすることはありませんが、大雨による洪水や土砂災害によって住宅が被害を受けることがあります。危険な場所に家がある場合は、避難所や避難経路の確認をし、危険である場合は早めに避難しておきましょう。
- 大雨は雨雲が過ぎ去れば危険は遠ざかりますので、それまでの間、一時的に避難する一時避難場所へ避難することになります。ただし、自宅に大雨による危険がない場合は、無理に避難する方がかえって危険な場合があります。
- 自宅が浸水の危険がある場所かどうかは、ハザードマップで確認することができます。これは、平成12年の東海豪雨並みの24時間雨量500ミリ程度の大雨が降って河川が氾濫したときを想定しています。
大雨になる前に
- テレビやインターネットなどで、常に最新の気象情報を入手しましょう。
- 川原にいる場合、既に上流では大雨が降っていて、こちらで雨が降っていなくても急激に増水することがあります。発達した積乱雲などが出たらすぐに川から離れましょう。
- 屋根の雨どいの落ち葉やゴミを取り除きましょう。雨漏りの原因になります。
- 自宅周囲の側溝のふたの落ち葉やゴミを取り除きましょう。冠水の原因になります。
大雨になったら
- 川や田畑など、外の様子を見に出かけないようにしましょう。
- 運転中は視界が悪くなることがあります。ワイパーが追いつかないときは無理に運転を続けないように。
- 避難する場合、既に道路が浸水している場合は道路と水路などの境が見えなくて危険です。遠回りでも浸水しない道路を通るか、長い棒で足元を探りながら避難します。
- 長靴は中に水が入ると重くなって動きにくくなります。水の中で脱げて流されないようなひも付の運動靴などにしましょう。
- 川や田畑のない都市部では、地下に雨水が流れ込みます。地下街などに避難しないようにしましょう。
台風
台風は近年は本州の真下で発生してそのまま勢力を保ったまま北上する傾向にあり、また迷走するものも多いために注意が必要です。
台風が近づく前に
- テレビやインターネットなどで、常に最新の台風情報を入手しましょう。近年は進路の予測が難しいものが多く、特に注意が必要です。
- 家の外に風で飛ばされやすいものを置いている場合は屋内に退避させましょう。
- マンションなどのベランダにある鉢植えや物干し竿などが飛ばされ落下すると危険です。 部屋のなかに入れましょう。
- 雨戸がない場合は窓にガムテープなどを貼って、万が一割れた場合に飛散しないようにしましょう。
- 屋根の補修などは必ず台風が近づく前に済ませましょう。
- 海辺にいる場合、風はなくても海上の台風の影響で波が高くなります。海辺から離れましょう。
台風が近づいたら
- 台風は少しの進路の違いで大きく影響が異なります。常に最新の台風情報を入手しましょう。
- 台風がすぐ西側を北上する場合、台風の風が進路に対して追い風になって風力を増すため、特に強風に注意しましょう。
- 強風だけでなく大雨にも警戒しましょう。
- 台風の接近時は屋外へ出ないようにしましょう。強風であおられて転倒や転落をしてケガをしたり亡くなる人もいます。
- 海では高潮が発生しますので、絶対に海辺に近づかないようにしましょう。
土砂災害
土砂災害は雨や風に比べて非常に破壊力が強いため、大雨や台風のときには住宅被害や人的被害の直接の原因となることも多く、危険な地域に住んでいる場合は特に注意が必要です。
土砂災害とは
土砂災害が予想されるとき
- 土砂災害は、どれもが発生したら逃げる間もなく巻き込まれます。危険のある場所にいるときは早めに避難しましょう。
- 前兆現象に注意しましょう。
前兆現象
- がけの途中から水が染み出す。
- 小石が落ちてくる。
- 斜面にひび割れや変形がある。
- 地下水や湧き水がにごったり止まったりする。
- 山鳴り、地鳴りがする。
- 川の水が急激ににごったり、流木が混ざる。
- 雨が降っているのに、川の水が低下する。
- 木の根の切れる音がする。